未来の勘定系システムを作り上げていく

大規模な開発プロジェクトに携わるということ

2001年入社 開発第一部第一課(取材当時)
経済学部経済学科卒

 商工中金の業務の根幹を支える勘定系システムの中で、私は主に為替業務にかかわる部分を担当しています。金融業界では、近年為替業務のうち決済業務の高度化の動きが活発化しています。全国の金融機関が参加する全銀システムの24時間365日稼働化(モアタイム)が代表的な例です。
 モアタイムが開始されたとしたら、どのような問題が生じるかを浮き彫りにして、商工中金としてどのような形で対応するべきか。目下のところはそのような視点で業務に取り組んでいます。大規模プロジェクトでは、検討の段階で確かな方針を作っておかなければ、その後の作業が間違った方向に進みかねません。だからこそ、検討段階から時間をかけてじっくりと一つひとつの問題を浮き彫りにしていきます。
 このような案件を担当する場合、決まって緊張感を覚えるのも事実です。しかし、一人ですべての責任を背負うわけではありません。私と同じように勘定系システムで経験を積んできた仲間たちとともに、大きなプロジェクトに臨むと考えれば、不安なくチャレンジができると感じています。

影響力の大きなシステムに携わるやりがいと責任

 現在、私はプロジェクトリーダーとして、他社を含めた多くのメンバーと共に仕事をしています。その中で忘れないようにしているのは「お互いを知る」という視点です。異なる部署で経験を積んできている者、異なる企業で育ってきた者たちが混在しているからこそ、各自の得意分野がどんなもので、日々、どんなことを考えて仕事をしているのかをよく理解することに注力しています。お互いの本質を知ればコミュニケーションも取りやすくなりますし、情報の共有も自然と行われるようになり、プロジェクトが成功に近づくのは間違いありません。
 振り返ると、これまで私は為替や預金という商工中金のお客様にとって身近な部分のシステムを担ってきました。普段の生活に直結する部分だけに、自分の仕事の影響範囲が見えやすいことが、やりがいとなっています。一方、お客様にとっては“動いて当然”と思われる分野でもありますので、責任の重さもひしひしと感じています。今後もこれまで感じてきたやりがいと責任を胸に、確かな形を作り上げていきたいと思っています。

~学生のみなさんへ~

 システムエンジニアというと、常にパソコンの前に向き合った仕事だと思われがちですが、実務の半分以上が関係者とのコミュニケーションで占められています。一人の力だけですべてを完璧に仕上げるのは不可能です。失敗してはいけない仕事である以上、多くの人との協力関係が重要になるということを覚えておいてほしいですね。「そんなに責任の重い仕事が自分にできるのだろうか」と不安に思う方もいるでしょうが、「大丈夫だよ」という言葉を贈ります。周囲には助けてくれる先輩がたくさんいます。恐れることなくトライしてください。